大嫌いな親友へ

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何の因果か、それから数年して私も彼女と同じ病にかかっていると告知を受けた。 告知を受けた時には、まだ子どもも成人していないのにと絶望したものだけど、すぐに気を持ち直した。 私よりも病状の進んでいる彼女が気丈に研究を続けているのに、まだまだ自覚症状もない元気な私が取り乱すわけにはいかない。彼女にみっともないところを見せるのだけは、絶対に嫌だったから。 私たちは同じ病気に冒されながらも研究を続けたけど、しばらくして彼女の病が進行し、やがて研究室にも来れなくなった。 聞いた話によると、緩和ケアを受けながら自宅で過ごしているということだったけど、お見舞いには一度も行かなかった。 もし私が同じ立場だったら、弱っているところなんて絶対にも見せたくないと思うから。 彼女が研究室に来なくなってからも、私は病気と闘いながら研究を続けた。 その間も病気はどんどん進行していき、不安と恐怖に押し潰されそうだったけど、彼女への勝負に勝ちたい一心で私は研究室に立っていたのかもしれない。
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