0人が本棚に入れています
本棚に追加
──ぱしゃり。ぱしゃり。私、猿頭寺瑠璃は今日もカメラのシャッターを押す。
ある時は自分を。ある時はテーブルに置かれた料理を。またある時はお洒落なインテリアを。
フォルダは年々増える。内蔵したメモリでは到底足りない。色鮮やかで、それでいて形ある思い出がいっぱいだ。
──ああ。なんて幸せなのだろう。アルバムを開けば、笑顔がいっぱい。私はこんなにもきらびやかな思い出に囲まれているのだ。
そう、幸せなのだ。確かな繋がりが目の前に広がっている。これ以上に素晴らしいものはない。きっと、絶対に。
最初のコメントを投稿しよう!