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それに、恋愛イベントとは別に日常イベントもあるのだがそのほとんどがお隣さん関連!
しかも少し期間を空ければ何度でも実行可!のやつもある。
だから俺は、定期的に隣のお家に洗濯物を投げ入れている。
本来は風でたまたま飛ばされたってイベントだけど、とりあえず隣の敷地に落としたもん勝ちだ。
それに山田さんとの時間は俺が作ろうとしなくちゃ、訪れない。
だけどこれで山田さんの好感度が密かにあがってて、いつかは向こうから…
なんてモブに夢見てる俺をいつかは自分で頭おかしいっていう日が来るのかもしれない。
だからといって今の俺は山田さんしか考えられないんだから、ウジウジ考えてたって仕方がない!
わからない未来の心配より、今を存分に楽しまねば!
山「そう言えば君はこんな噂をご存知ですか?『雨夜の月』を見たものは願いが叶うという噂を…」
あっ、これは俺の一番好きなやつだ!
なぜなら一番長く山田さんのお声を聞いていられる話だから。
俺はこの話を何回も聞いているのだから知らないはずなどないのだが、俺に『はい』という選択肢は存在しない!
全力で『はい』を消し去ろう!
山「『雨夜の月』は現実にあると分かっていても、実際にそれを目で見ることはできないことのたとえとして用いられる言葉です。
ほら、雨が降っている夜には雲に隠れてなかなか月を見ることはできませんよね?
しかし、たとえこの目に見えなくとも空に月は存在しています」
はぁぁ、なんて素敵な語り…
山田さんはメインキャラ以外で唯一声被りもないんだよなぁ…
そして素敵な声なんだよなぁ…
うっとりしている俺などにはお構い無く、山田さんは自分の仕事を全うされる。
山「そんな滅多にない珍しいことが起きたなら、願いも叶う…そんな気もしてきますよね」
陽「はい!」
あっ、さっき『はい』を消し去ろうとしたことは謝ろう。
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