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山「君ならどんなお願いをしますか?」
陽「ただ、あなたに『好き』と伝えたいと願います」
俺の言葉は届いていないに違いない。
山田さんに必要な言葉しか反応は返ってこない。
今の言葉は山田さんにはどう聞こえているのだろう。
それともただ消えて無くなってしまっただけなのだろうか。
山「そうですか、叶うと良いですね」
いつも山田さんは少しだけ微笑んでいる。
微笑みと少しだけ笑みを深めた顔、その二種類の表情しか俺は知らない。
でもそれがモブの山田さんのすべてなのかもしれない。
これが俺と俺の大好きな人との、いつもの変わらない逢瀬の時間だ。
今日も今日とて一語一句間違いなく完璧な解説でございました!
陽「あれ?」
いつもはここで帰っていく山田さんが何故か全く帰る気配がない。
もしかしてこれは何かイベントフラグ?
山田さんをまじまじと見つめていると突如として山田さんの顔が紅く染まった。
えっ、ちょっと待って、新顔グラ!?
マジで、何で?あんなに朝イベこなして来たのに何で、今?
めちゃくちゃレアイベなのか?
いや、それより山田さんの赤面とかめちゃヤバァァァ!!
山「その…少し言いにくいのですが、今日は大変乱れた格好をしておりますね。早く戻ってお直しになられた方が良いかと…」
乱れた格好?
自分の状態を確認する。
確かに珍しく浴衣を来て寝ていたためか帯も緩み肩もはだけかけてはいるが…そこまで乱れてるか?
もしかして浴衣で寝るってのが条件で見られるイベントだったとか…?
うわぁぁぁ、俺はなんてイベントを逃してたんだ!
くそっ、あいつらが着せるときにも迫るわ脱がせやすいって迫るわでかなり敬遠していつもジャージで過ごしていた結果、こんな素敵な顔を見れていなかったなんて!
マジあいつらが憎い…許すまじ!
?「お前は目を離すとすぐこれだ。お前が誘惑するべきは俺様だと言っているだろ、サル」
声の主に少し乱暴に後ろから抱き寄せられた。
うわぁ、これこいつのイベントかよ。
日常イベントだったら毎日乱れさせて山田さんの赤面を拝む予定だったのに…
つーか、こいつのせいで余計乱れたんだけど。
片乳完全に露じゃん。
まぁ、この状態だと見えんのは山田さんにだから全然良いけどさ。
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