春季大会決勝戦!

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…慶司・side… 第1試合場… 隣の第二試合場… ホイッスルが鳴る 隣の歓声…決めたのか? 確認したいけど…できない… 俺は今…小泉と優勝を争っている。 女子は試合時間三分 …てなことは、あと二分 くっ....危ねぇ.... 小泉の竹刀が俺の小手頭をかする 俺よりやっぱり強いのかな? Aチームの一員だもんな、 あの人が大将務める… ....いいや、俺の方が強いはずだ....! 高体連では会うこと無かったけど 中体連の予選…今まで会っても 勝ち数は俺の方が多かったハズ ぐるぐる迷う俺の頭の中 集中もっとしなければ.... さっきの面決まっていれば ....眉間に凄く力が入る.... あとどれくらいだ? つばぜり合いでお互いに牽制し合う その時に俺の耳に聞こえる声 それは…恋人の声 体育館揺れるほどの歓声の中 かき消されて… *・゚・*:.。.*.。.: …響・side… 第1試合場周辺にて… 「黙って見ていろ!」 どういうつもりか....わからない 慶司に声をかけようとしたら 主将の乾さんに口を塞がれた 後ろから肘をぐっと掴まれた …応援するなと… 「わけわかんないッ!」 私は、振り切って前に出る 右や左にお互いに つばぜり合いで牽制し合う 慶司の姿が見えた 大きな歓声の中私は声をあげる 聞こえないかもしれないけど 慶さん....約束したよね? 「慶司!!私は決めたぞ!! 約束守れよッ!!」 一瞬目が合って 微笑んだ気がした 聞こえてる? *・゚・*:.。.*.。.: …慶司・side… 目線を上げると響が見えた 暁雲塗の胴 山口と刺繍された垂れゼッケン 間違いなく(彼女)の声 大きな目をより大きく開けて 声を張り上げて… そっか…決めたんだな それじゃぁ....俺も.... 約束したもんな… アベック優勝ッ! 俺は気合いを入れ直す お互いに引き面ッ! 三人の審判の旗は動かず そりゃそうだ 俺は元打ち、小泉は俺の竹刀 そこを打っている ....勝負だ!小泉 俺は中段に構えた
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