あー、ナイトスタイル

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あー、ナイトスタイル

「春菜ちゃん、再婚するのよね?」  カフェベローチェに来ていた。  優子は真剣な顔で言った。 「優子はどう?再婚してみて」  優子は、半年前に再婚していた。 「中々、いいわよ。2人だし旅行とか楽しめるしね」  優子の息子さんは大学生で一人暮らしをしている。 「春菜ちゃんは、かんなちゃんと一緒が多いんだよね。仲良くていいよね」 「お陰様で」  アイスコーヒーをストローでくるくる回した。  優子はコソコソと「エッチ出来てる?」と、聞いてきた。 「うん…」  小さな声で言うと頷いた。 「ウチ、年下だから大変なのよね」  ボソボソと呟いた。 「でも、悪くないわよ」  優子はニコニコ笑った。  優子と私は同い年だ。旦那さんとは15歳離れていた。  私は黙ってアイスコーヒーを飲んだ。  スマホを見ると7時半だった。 「門限あるからまたね」 「あ、相談があったのに」 「ごめんね、今日は奢るから」  大事ではなさそうだったので伝票を持って「また明日ね」と言って会計を済ませた。 「ただのノロケ話しだよね」  優子は、再婚してから充実しているのかノロケ話しをする回数が増えた。  LINEを見た。  連絡くれないね。寂しいよ。  シフト表渡してたんだっけ。  LINE通話することにした。 「あ、もしもし」  春菜は歩きながら話した。 「今日って早番だったよね」  すねてるよ。 「今暇?」 「うん、暇」 「東大宮行くから3人で食事したい」 「今、大宮だから待ってるね」 「ルミネのロクシタン前で待ってて」  通話が切れた。 「お待たせ」  門限5分前だ。かんな大丈夫かな。 「早く電車に乗ろうか。かんなちゃん、怒るかな?」 「あ!タピオカドリンク買って行こう」 「いいかもな」  ゴンチャまで急いだ。  ピン!ピン!ピン!…LINEが鳴り響いている。  まみこ、遅刻だぞ。どこにいるの?    今、ゴンチャ。混んでるの。  おおー、ゴンチャいいね。  買ったらすぐ帰るから。  待ってるよー  うさまるのスタンプが来た。  何とか助かった。 「ただいま〜」  ゴンチャは、意外と空いていた。 「ぱぴこいたんだ」 「仕様がないな。ぱぴことデートだったんだ」 「うん、ごめんね」 「大丈夫、ぱぴことなら許す」  優子となんて言ったら叱られるところだ。かんなは、優子が嫌いだから。 「マーボー豆腐にしようか?」 「後、マーボーナスね」  かんなはゴンチャのタピオカドリンクを飲んでいる。  敦も飲んでいる。 「美味いな」 「ぱぴこ、美味しいね」 「そうだね」  私もタピオカドリンクを飲みながら夕飯を用意をしていた。 「ご飯よ」 「わーい」  かんなは大喜びだ。 「いただきまーす」    かんなはお風呂に入るとさっさと歯を磨いて寝てしまった。  11時半だ。 「何で、連絡遅れたの?」 「優子と話してたの」 「あの、男を取っ替え引っ替えの人?」 「前はね。今は、再婚したのよ」 「ええ?!そうなんだ。意外」 「いつも、ノロケ話しだからね。逃げてきた」 「そうなんだね」 「春菜」  敦が後ろから抱きついてきた。 「お風呂入ろう」  私は敦の腕に手を掛けた。 「イクっ!」  私はフラフラだった。 「後、30分したら俺もイク」  敦は今日は疲れているようだ。  12時半だ。眠りたい。 「もういいよ。10回はイカされてるから」 「俺も結構イッたから最後に1回イキたい」  セックスライフは、重要だけどナイトライフとしては抱き合いながら眠るだけでもありだ。 「敦…」  好きよ、あなた…。  
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