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うさまるもぐもぐ
「買っちゃった♪」
ロフトでうさまるのグッズを買わされた。
「うさまるのグッズ買い過ぎよ」
「おそ松さんよりまだまだ」
「ぱぴこありがとう」
かんなはルンルンだった。
「大戸屋行きたい」
腕時計を見ると、1時過ぎになっている。
「ランチにしようか」
「ランチ、ランチ♪」
「騒がないの」
「はーい」
大戸屋の前に着いた。
結構、並んでいる。
敦が名簿に名前と人数を書き、テーブルに丸をした。
「20分くらいかな」
敦はつぶやいた。
「まみこ、座れば?」
椅子が1つ空いていた。
「うん」
遠慮なく座った。
「うさまるラブ〜」
さっき買った小さめのぬいぐるみを取り出してぎゅーとしている。
「まみこにも貸してあげるよ」
かんながうさまるを差し出した。
私は受け取ると無言でうさまるぬいぐるみの頭を上下させた。
「うさまる喋って」
かんなにおいでおいでとぬいぐるみの手を動かす。
「なーに、うさまる♪」
「お腹すいたね」
私は小さくつぶやいた。
「可愛くなーい」
「お腹すいたね〜」
裏声で可愛らしくを心がけた。
「そうだね〜お腹すいたね」
かんなは、ニコニコだ。
「鈴木様2名様」
鈴木様が案内されたので敦とかんなも椅子に座った。
「うさまるにもあげるね」
「うん、ありがとう」
恥ずかしかった。
「土屋様3名様」
やっと呼ばれた。
敦、かんな、私の順番で並んで歩いた。
「こちらでどうぞ」
敦と私、かんなは向かいに座った。
「タブレットからご注文下さい」
かんなはタブレットを持って「何がいい?」と言った。
「うーん、これ!」
私はメニューを指差した。
「ぱぴこも一緒にしといて」
「りょ」
かんなはメニューを取るとじっくり見て決まったモノを入力した。
「注文完了」
何かボタンを押してタブレットを立て掛けた。
私たちは、水とお茶をそれぞれに飲んで待つことにした。
「うさまる頂戴」
かんながうさまるを取った。
「待ってようね〜」
うさまるは頭を下げた。
この幼さがたまらなく可愛い。
敦がこそっと。「可愛いな、かんなちゃん」と言ってきた。
私は笑った。
「お待たせしました」
定食がそれぞれ並んだ。
「以上でお揃いですか?」
はい。と言うと伝票を置いて行った。
「うさまるも食べようね」
かんながもぐもぐとうさまるを動かしながら言った。
「うさまる美味しい?」
「うん、美味しい♪」
かんなが幼稚園生に見えた。
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