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「おせえぞ、マサシ」
こうえんにはもう三人があつまって、ゲームをしていた。ぼくは三人のゲームきをのぞきこんだ。がめんのキャラクターもことばもぜんぜんわからなかった。
「マサシ、おまえまだかってもらってないのかよ」
アキトくんはおこったようにいった。一じかんくらいゲームをしたあと、
「よし、じゃあじゃんけんするか!」
ってアキトくんがいった。
三人はニヤニヤして、コソコソはなしはじめた。ぼくもきこうとちかよると、
「こっちくんなよ」
ってアキトくんにかたをたたかれた。
じゃんけんすると、ぼくだけグーで、みんなパーだった。
「百までかぞえて、へんじがなかったらもう一かい百までかぞえろよ」
ぼくは木にうでをつけて、目をつむってかぞえた。
「いーち、にぃ」
みんなはしってる音がした。
「さあん、よおん」
「おれはここにしよ!」
リュウくんがさけんだ。
リュウくんはよく、きゅうしょくのじかんぼくにぎゅうにゅうをいっきのみさせてくる。そんなことしちゃいけませんってぼくは先生におこられた。
「にじゅご、にじゅろく」
「ぜったい目あけんなよ」
タクヤくんがいった。
タクヤくんはまい日ぼくのけしゴムをなげる。なくしすぎだっておかあさんにしかられた。
「ごじゅなな、ごじゅはち……」
「ぜんいん見つけるまで、かえっちゃダメだからな!」
アキトくんはきのうそういった。ぼくはがんばってさがしたけど、だれも見つからなかった。くらくなって、しょうがなくかえった。あした学校でおこられるとおもってこわかった。
「おいマサシ! かえっちゃダメっていっただろ! きょうもう一かいな! おまえがわるいんだぞ!」
アキトくんにたたかれた。
「ななじゅうきゅう、はちじゅう……」
なみだがあふれてきた。そしてぼくはさけんだ。
「もういいかい!?」
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