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さとし君とひろみちゃんは、なぜだかとってもラブラブだった。
いや無口なさとし君にひろみちゃんが
ニコニコといっぱい話しかけていた、気がする。
何を話しかけていたんだっけなあ。
気づいたら2人はイチャイチャしていた。
シャイな彼氏と世話好きな彼女、みたいな。
お弁当を食べた後の昼休み、
しんたろう君や他の男の子たちとレゴで遊ぶさとし君の背中に、
うっとり目を閉じたひろみちゃんが寄り添っていたことと、
まわりの子がそんなひろみちゃんを
「なんだなんだ?」という風に見てたのを覚えてる。
どちらかと言えば恥ずかしがり屋で内気だった美優にとって、
ひろみちゃんのその姿は衝撃だった。
(マジか・・・ひろみちゃん)と思ったけど、
気持ちのままに素直に行動できるのがうらやましくもあった。
「マジか・・・」と「うらやましい」のどちらが本当の自分の気持ちなんだろうと思案しながら、私は遊ぶでもなく、ひろみちゃんの姿を眺めていた。
(っていうのは覚えてるんだけど、肝心な、しんたろう君と話した内容とかはまったく覚えてないんだよなあ。)
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