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説明しながらふくらみを両手でぐにぐにもみ続け、奥にくすぶる快楽を必死になって探し出す。
「サキュバスの秘術を使うには、私自身も自分の体を絶頂に導く必要があります。ですが、そういった経験が実は私にはまだなくて。でもなんとかがんばります」
しかし起こった体の熱はさほど高まる気配を見せない。少々あせりつつ説明を続ける。
「これで私の体がもっと高ぶることができればいいんですが。ダメだったら……」
「ダメだったら?」
「第二段階です。──高ぶりませんね」
「ダメみたいですね」
ミラは心底途方にくれた。
「どうしよう……やっぱり効果がない」
「こまりましたね」
横たわったままくっくっと神官が喉の奥で笑った。何だかとても楽しそうだ。
「それで、第二段階は?」
面白そうな顔で聞かれて、ミラは思わずうつむいた。ぼそぼそと言葉を返す。
「『相手の方に協力を請う』、と本には書いてありました。でも……」
「わかりました。でしたら私の鎖を外してくれませんか? 協力できると思います」
あっさり言われて目をみはる。しかしこちらを見上げる視線になぜか危険なものを感じて、ミラは少々たじろいだ。
「だめですよ! そんな……まだ大丈夫です! 昨日もちょっと練習したし、私も薬を飲みましたから」
経験のなさをカバーするのにミラも色々勉強し、この部屋に入る直前に自身も媚薬を飲んで来たのだ。一応効いているのだろう、先ほどよりもなんとなく体の奥がくすぶる気はする。が、本に書いてあるようなおかしな気分にはほど遠い。
拘束された神官はまなじりに笑みを含ませた。
「あなた、こういった経験はこれが初めてなんでしょう? 一人では多分、無理ですよ」
どこか甘いような響きで続け、トドメとばかりににっこり笑う。
「早く。ほら、私のものもそろそろ萎えて来そうです。そうなったら困るんでしょう?」
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