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機械の表面をしばらく眺めていた青年は、それでも小さく書かれていた文字に目を引かれた。
――『新開発のAIを搭載した、新感覚証明写真撮影』。
「新感覚、って」
公的書類に使うようなものに新感覚もあったもんかよ――。
青年は内心、本当に小さく毒づいた。
それでも、割と新しいモノが好きなところがある青年は、そんな宣伝文句に心惹かれてしまう。
いきなり目についてしまった宣伝文句のそばには、通常通りの証明写真機につけられているのとあまり変わらない説明書きがあった。
値段についても、おそらく相場通りか少し高くなっている程度。
少なくとも損はしなさそうな雰囲気ではあった。
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