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「……はぁ」
周囲に誰もいないことを確認するよりもやや早く、疲労感と安堵感から彼女はため息をつく。
そして、
「……あれ? こういう機械って、こういう色だっけ?」
そう言いながら首をかしげる。
彼女がこんなにも警戒した動きで機械を見ているのも無理はない。
それは見るからに『警戒色』。
自然界で言えば、毒を持ったカエルあたりがこんな色をしているだろう。
機械の表面をしばらく眺めていた彼女は次に、小さく書かれていた文字に目を引かれた。
――曰く、『新開発のAIを搭載した、新感覚証明写真撮影』。
「新感覚、って」
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