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「サンプル、無いの……?」
美白効果などの設定の時には処理のかかり方を、サンプル画像を使って画面に出してくれていたのに、この設定に関してはそれが出てこなかった。
これでは、少し使いづらいような気はする。
「でもなぁ……」
独り言とともに彼女は悩む。『若々しく』の単語に、どうしても惹かれてしまった。
普段から周囲の人にオトナっぽいなどと言われていることを、実は気にしていた。
脳内変換で『オトナっぽい=老けている』としているせいだった。
「ま、いいか。変だったら撮り直しすればいいし」
言いながら彼女は少し前の設定に戻って撮影枚数を最小にしてから、もう一度その項目の設定フェーズに戻る。そして『若々しく』の側に15ほど設定値をずらし、最終決定のボタンを押した。
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