事例1: 女子専門学校生のケース

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「いやいやいや。……は?」  間違って出てきたわけではない。  写真の取り出し口を探ってみたが、別な写真がまた置かれていると言うことは無かった。  そして、この少女には、ある意味当たり前だが見覚えがあった。  どう見ても、自分だった。  何度か見た自分の幼少期のアルバムにこんな雰囲気の少女の姿があったはずだ。 「『若々しく』とかいうレベルじゃないじゃん……」  むしろ『若い』という表現もおかしいくらいだった。  恐らく正しい表現は『幼い』だろう。  やはり警戒して現像枚数を減らしたのは正解だったらしい。  今度からこういう機能を使うときはしっかりとサンプルが見えるモノだけにしよう。  そう思いながら彼女は再び撮影ブースの中に入った。
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