高校生になって

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高校生になって

高宮 晴 (たかみや はる) ♀ 15歳 始業式の次の日 放課後 体育館を覗く 私に気づいてくれた人が こっちへ来てくれた 「1年生?」 「はい あの..バスケ部に入りたいのですが..」 「見学していく?」 「はい」 コートサイドに案内してもらい 練習を見ていた 「名前 聞いていい?」 「はい 高宮 晴です」 「私は 2年のマネージャー 石崎 亜紀子(いしざき あきこ) 宜しくね 晴ちゃん」 私より少し背が低くて 可愛い人だな 「..あっ はい 宜しくお願いします」 「晴ちゃん 身長何センチ?」 「165です」 「高くていいなぁ 羨ましい」 「いえ そんな..」 何て返せば... バスケの練習を見ていたら 3年のマネージャー 朋子先輩が 「晴ちゃん 明日の土曜日 朝9時から練習あるんだけど 参加する?」 「はい 参加したいです」 「じゃあ 8時半に 体育館へ 来てくれる」 「はい」 中学まで履いていた バスケットシューズが ボロボロだったから 新しいのが欲しくて 家へ帰って お母さんに お金をもらって 貯金していたお金も 財布に入れて 自転車で スポーツ店へ向かう お店に入って すぐ目に付いたのが 白で 黒のラインが入った バスケットシューズ 店の人に 「25センチ ありますか?」 両足履いて めっちゃいい 「これください」 新しいバッシュを買って ご機嫌で家に帰る うちの家は 洋食屋さんをしていて 1階が お店 2階が家になっている お店に入って 「ただいま」 「お帰り」 「お帰り 晴 靴 買えたのか?」 「うん 見て」 「いいな 俺も履けるんじゃないか?」 「お父さんには 小さくて履かれへんよ」 「そうか 残念や はははっ」 お店の奥のドアを開けて 玄関で靴を脱いで 家への階段を上がる 自分の部屋へ行って 箱から バッシュを出して 靴ひもをキレイに通す バッシュを床に置いて 寝そべって 横から 前から 後ろから ずっと眺めていた
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