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ソウルメイト
L字状の日本家屋。
時間はまばらだが、喘ぎ声がよく聞こえる。
「何で拾ってきたんだ?」
怜さんが責めるように言う。
「…だって、野良猫みたいに震えてたから…」
俺を拾ってここまで連れてきてくれた遥斗さんが苦しそうに答えている。
「あれは猫じゃない」
「だって…、寂しそうで…、あ‥あん…‥」
こんな夜中に話し声が聞こえて少しだけ襖を開けて中を覗いた。
「‥、あ、もう…ダメ」
怜さんの上で遥斗さんが腰をふりながら答えている。
「まあ、何を拾ってきてもいいけどさ」
「…あっ、怜…ごめんなさ……」
怜さんは攻めるように突き上げた。
「ああっ!」
びくん、と跳ねて体がぐらりと倒れそうになった。
「遥斗は優しいからな」
「ん…あぁ……」
動きをやめずに遥斗を揺さぶって離さない。
「でも男は拾ってくるな」
その声は意識を失いかけている遥斗さんに聞こえたのだろうか。
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