400万の瞳

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 北島は景子の肩を叩いて、「うふふふふ! 裏がわかってきたじゃない。この話ヤバいにおいがするから、ゴンタロウさんに協力してもらうのよ、あれで磯村さんは理工学部の一流大学を志望してて、ロボットコンテスト全国制覇の王者だから、怒らすとおっかないよ~」と、注意してきた。  「げげっ! マジ!」  できるなら手荒な真似をしたくなかった。  べつに磯村をさらし者にしたいわけじゃない。ウソを素直に認めれば、《人騒がせはやめておきなさい》と、やんわりと注意して終わる気だったが三田の一言で状況が変わった。  「そういえば岩井のとこに差出人不明な荷物が送られたらしいよ」  「ええ~!」  幸い、まだ中を開けてないという。  「だめだ! 大至急、岩井君を紹介して! そのプレゼントはヤバいかもしんない!」  で、放課後、三田と一緒に岩井の家を訪ねたら、「大きさからすれば額に入った絵だと思うけど、気味が悪いんだよね~」と、岩井からぼやかれた。  ハッキリ言って迷惑しているらしい。  「こんなのバレたら、彼女に叱られちまう」  その用心深さが、かれを救ったわけだ。  もし包みを開けたら、《あの世》へ送られていたかもしれないのだから……。  「おそらく嫉妬のあまり、岩井君を罰しようとしたんじゃないの?」  と、三田は景子に耳打ちした。  大きく頷いた景子は岩井に「それを処分してやろうか?」と、もちかけてみた。  その途端、パッと岩井の表情が明るくなって、「あ! いいの! 悪いな! ほんと困ってたんだよ!」と、すんなり渡してくれた。  「よし、ゴンタロウの出番だよね」謎のプレゼントを小脇に抱えた景子は、スマートホンで戦闘用アンドロイドを呼んだ。  
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