レンタルルーム

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レンタルルーム

   花の金曜日。今日は飲み屋が集中する駅は、人が溢れかえっているはず。だけど俺は、人気の無いオフィスにいた。  気が緩んだ顔付きのサラリーマンと一緒に週末を楽しめないのは、帰り際、障害が発生したから。  泣きたい気持ちで、定時後の打ち合わせに顔を出したら一時間後。今度はスケジュールの立て直しだと呼ばれて、気が付いたら二十一時を過ぎていた。  慌てて、楠部に連絡した。今日の夕飯は白身魚のフライだよと、朝の出勤時、見送られた。  ごめんと謝罪し、今日は遅くなるとメッセージを送信した。  既読は付いたけど、反応なし。あっちも忙しいから、当たり前だよな。同じbatch開発チームのメンバーが帰宅する中、二十三時。PCのシャットダウン直前での更新プログラムがやっと終わり、エレベーターに乗った。  朝だったら人でいっぱいになるエレベーターには、誰も乗ってこなかった。スムーズに、一階に着いたら、エントランスに背の高い男が立っていた。 「聰一郎……」 「お疲れ様」  人気の無くなった吹き抜けのエントランスで、楠部が帰りを待っていた。着ているコートにそっと手を伸ばすと、冷たい。 「何時間ぐらい待ってた?」 「一時間ぐらい……あっという間だったよ」  朗らかに笑うので、こっちが申し訳ない気持ちになった。 「仕事、忙しくなってて」と、つい言い訳がましい口調で、急に打ち合わせが入ったことを話した。  警備員さんぐらいしかいない、静かなエントランスを二人で歩いた。そっと手を握られて――同僚に見られたらと、いつもだったら自意識過剰になるけど、人いないしね。冷たい手を握り返すと「朔の手、温かい」と上擦った声が返ってきた。 「良かった。本当に仕事だったんだね」 「?」 「この前、仕事が早く終わったのに、帰りが遅かったから」  楠部の言うこの前は、大束と食事をした日だった。サーっと血の気が引いた。あの日、大束と六本木で別れて、電車に乗った。マンションに帰り、仕事が長引いた、食事は外で済ませたと言って―― 「どこに寄り道していたの?」 「……飲み屋に入って、ダラダラしてたんだよ」  どうしてか、大束との食事は話せなかった。楠部がどこで退勤時間を知ったのか……疲れた頭では考える余裕もなかった。  これ以上、追及されたくない気持ちから、「飯、食った?」とあからさまに話を変えた。 「まだ」 「そっか……じゃあ、どこか飲み屋に入ろう」  隣を歩く楠部は、黙っていた。握っていた手の力が強くなって、指を絡めるつなぎ方になった。 「あー……どうする?」 「泊まりたい」 「え」 「明日、休みでしょ?」  美しい顔を傾げられて、同性の俺でもドキッとするから、美形は凄い――と思った瞬間「朔とセックスしたい」と、明け透けなことを言われて閉口した。 「セックスしたいよ。もう外でもいいけど」 「……俺は凍死したくないから」  サラリーマンの街とか言われる周辺には、カプセルホテルが多く、後は外国人観光客が止まる、高級ホテルがいくつも建っていた。  金曜日だ。飛び込みで、部屋は空いていないだろう。スマフォで検索をかけていたら、レンタルルームが出てきた。ご丁寧に、ラブホテルの代わりとして、充実したお部屋になっております、の謳い文句付き。 「ここ行ってみる?」 「うん」  駅近くの立ち食いソバで夕飯を済ませ、レンタルルームを探した。駅の西口、でかいパチンコ屋を通り過ぎ、飲み屋が並ぶ路地に入った。  一件目、満室。二件目も満室。レンタルルームは立て看板から小ぎれいなビルと様々で、ちょっと外観が古びた三件目を見つけた。  入るとロビーは清掃が行き届いているのか、カプセルホテルと変わらない印象を受けた。一部屋、空きがありますと言われて、上機嫌な楠部が鍵を受け取った。  お二人様、二十三時から翌朝十時までのナイトパック、七千円と説明を受けた部屋は、男二人でちょっと狭いかなと思う部屋だった。 「面白いね」 「そー…だな」  楠部は誕生日や記念日(俺が誓約書にサインした日)に、ホテルを予約する。泊まってもセックスするだけなのに、わざわざスイートを取って、花とかプレゼントするんだ。  逆に新鮮なのかと、コートをハンガーにかけた。  ダブルベッドに、壁には薄型テレビ、作業机にシャワー、トイレと、一泊するには十分な部屋だった。机の上に置かれたテレビのメニュー表を、何気なく手に取った。あ、AVがある。 「朔」 「ちょっ」  後ろから圧し掛かるようにして、ベッドに押し倒された。メニュー表が吹っ飛んで、床に落ちた。 「おまっ、おい、シャワー……っん」  振り向いた拍子に、口づけられた。口を塞ぐようなキスだった。滑らかな舌が入り込み、口腔を荒らされる。  スプリングが揺れて、服がこすれ合う音に、心臓がどくどく音を立てていた。股を割るように楠部の長い脚が侵入して、絡み合っていた。 「――ね、覚えてる?」 「っ、んっ、なに、が」 「初めての日。新宿で入ったホテル、こんな感じだったよね」  楠部は熱に浮かされた表情をしていた。反対に俺は――今でも思い出すと、どこで自分達の関係はおかしくなったのか、自問する記憶だった。  ――あの日、ファミレスを出ると、楠部は俺の腕を掴んだまま、タクシーを呼んだ。行き先は新宿。腕を離して欲しいとは言えなかった。  言ったら、借金を返して貰えないかもしれない。  タクシーが新宿に到着すると、楠部は確かな足取りで、自動契約機まで歩いた。タクシーの中で熱心にスマフォを見ていたのは、検索をかけていたからだろう。    楠部は自動契約機の五十万をさっさと清算すると『外に出よう』と言った。視線を落とせば、白線が消えかかった灰色のアスファルトを歩く、チョコレート色の革靴と履き潰したスニーカーが並んでいた。  人工甘味料の匂いと、誰かが吐いたのか、饐えた吐しゃ物の臭いが、鼻腔を掠めた。  新宿について、何分経った?あまりにもあっけなく、借金が片付いたところで『はい、これで大丈夫』と言った。  ちらりと頭にもげたのは、残りの二百五十万。でも五十万円を肩代わりして貰えたのだ。 『楠部、ありが』 『残りはホテルに行った後ね』  ぐいぐい腕を引っ張られて、新宿の繁華街を歩いた。平日の真っ昼間、午後の授業、代返頼んでないとか、これから起きることを想像して、口の中がからからになっていた。 『ここ、空いてそう』  楠部が立ち止まったのは、壁に料金表がかけられているホテルだった。引きずられるように入ると、楠部が空いている部屋を取った。 『く、くすべっ、待って、まっ』  部屋に入った瞬間、でかいベッドが目に入った。内装を確認する間もなく、白いシーツに突き飛ばされた。 『んっ、んん……』  慌てて振り向くと、唇を塞がれた。生まれて初めてのキスが、借金の代わり。舌でちろちろと舐められて、堪らず口を開けると、ぬるりと侵入してきた。  キスって、もっと胸が高鳴るようなものだと思っていた。それが親友に圧し掛かられ、心臓がはち切れそうだった。 『……んっ、あ……』  ファーストキスはレモン味とか、可愛いものじゃない。口の中を蹂躙するように、動き回る舌。指一本動かせないでいると、胸元に冷気を感じた。  いつの間にか、楠部がシャツのボタンを外していた。するすると蛇のように移動する楠部の指が、俺の乳首にそっと触れた。 『…っう、楠部、まっ……風呂、入りたい』 『……そうだね』  乳首を弄られて、むず痒い感覚に体を捻った。気持ち良くなんかない。だけど楠部は違った。いつもの、温和な笑顔はどこかに消え、追い詰められた顔をしていた。 ちらっと下腹部を見たら、股間がテントを張っていた。鬼気迫る顔をした楠部に、シャワー室まで引っ張られた。 『なか、洗わないとね』  なか?なか?……単語の意味を飲み込めず、ぼんやりしていたら、またキスをされた。 『んっ』 『可愛いね、朔は可愛いよ』  服を剥ぎ取られ、かちゃかちゃとベルトを外された。楠部は『朔の』とうっとりした顔で、何度もジーンズ越しに、股間を撫でてきた。 『朔の全部、俺のものだよね』  あろうことか、親友は美しい顔を俺の股間に寄せて、頬ずりし始めた。 『ここでしゃぶりたいなぁ』  惜しむような口振りと『しゃぶる』に衝撃を受けた。顔が整い過ぎて、性のにおいがしない、美しい親友だったはず。仮面が剥がれ、剥き出しの『雄』になっていた。 『えっ…あ、な、なに』 『なか洗うって言っただろ』  男二人では狭く感じるシャワー室。全裸になり、楠部が抱きしめてきた。ガリガリの俺とは違う、適度に筋肉が付いた、彫刻みたいな体だった。 『あっ…わ』  同性とは思えない、人間離れした美貌と美しい体……惚れ惚れするより、怒張した男根に、目が釘付けになっていた。中央にそそり立った、生々しい赤黒い肉棒。血管が浮いたそれは亀頭が張って、恐怖で足が震えた。 親友が、俺に興奮している。 勃起したペニスに事実を突きつけられて、恐ろしさのあまり、体を離した。  怖い。やっぱりやめたい。真面目に働いて―― 『朔、優しくするから』 『っ……』  逃げ腰になった俺の、腕を掴む指が痛い。ぎりぎりと皮膚に食い込むそれは、穏やかな声とは裏腹に、殺気すら感じた。 『ね、朔』 『な、なに』 『キスは経験ある?』  どうしてそんな残酷なことを聞くのか。さっきベッドで俺の口に食いついてきた男は、だらりと垂れた、俺のちんこを握ってきた。急所を、他人に掴まれている。恐怖なのか、楠部と同じくらい息が荒くなった。 『……ない』 『じゃー、こんなことするのも、俺が初めてなんだね』 『あっ、あっ、ああっ』  硬いちんこと擦り合わせられ、恐怖に快感が混じってきた。熱いシャワーを被りながら、ゆっくりとペニスを扱かれる。 『気持ちいいね』 『あ……はっ…あっ』 『手、合わせて』  片方の手で導かれて、重なり合った男根に触れた。勃起し始めた自分のペニスと、楠部の硬い凶器を擦り合わせた。指が絡み合い、カウパーが滲んでいた。  もうちょっと、もうちょっとでいける。 『あっ?!っ~~~なに?』 『ここ(ほぐ)さないと』  臀部を辿り、楠部の指が、尻のすぼみに触れた。ぬるっとした、変な感触に、腰が引いた。 『このまま俺の挿れたら、裂けるから』 『ひっ』 『あー、きついなぁ』  指がやわやわと筋肉を解すように、這い回る。得体の知れない感覚に、体が震え始めた。 『最初は気持ち悪いよね。でもね、慣れたら良くなるから』 『あっ、い゛、つぅ』 『朔のここに指入れるのも、突っ込むのも、俺だけだからね』 『あ……あ゛ぁ!』  第二関節まで入った指を、くいっとなかで折り曲げられた。瞬間、目の前で星が飛んだ。 『ああっ、んあっ、く、楠部、そ、そこやめ、やめ、て』 『気持ち良くなるから?』  指を二本、三本と増やされて、俺はたまらず壁に肘を付いた。楠部に尻を突き出す恰好で、シャワー室で腰を振った。 そのうち、楠部の口数が少なくなり、また腕を引っ張られた。シャワー室を出ると、乱暴にバスローブを被せられ、ベッドに押し倒される。乳首を吸われながら、勃起したのを弄られた。  射精する瞬間、足を割われた。楠部は右手に持った小さな銀紙を開けた。なんだろうと、射精した直後の頭で見上げていると、半透明の丸い…… 『コンドーム?』 『うん。初めて見る?』  経験もないし、好奇心で買ったことも無かった。ベッドで腹を精液で汚した俺は恥ずかしくなって、頭を振った。楠部は慣れた仕草でコンドームを付けると、俺の太ももを掴んだ。 『朔は可愛いね』 ああ、挿れるんだと、絶望的な気持ちで、上を見上げた。ここで嫌だって言ったら……金を返して貰えない恐怖が勝った。 親友は興奮しているのか、俺の上で息を乱しながら『可愛い』を繰り返していた。 『……あっ、い゛っ、ああっ』 『きつっ……』 楠部が侵入して……快楽など吹っ飛ぶ苦しさだった。硬くて暴力的な熱棒にじわじわと侵入される。息ができない。楠部の凶器に串刺しにされた俺は、ベッドで口をパクパクさせていた。 『朔に挿れてるんだ』 『あ、まっ、まだ、うご、かない、で』 『俺が挿れてるんだよ。朔、俺の顔を見て。朔に突っ込んでる男は、俺だけだよ』  俺の上に乗っかって、腰を振る楠部は恍惚としていた。 『あ、ああっん、あ、あ』  そこから記憶は曖昧で、目が覚めると、楠部が前髪を梳いていた。  冷たくて、細長い指。これがさっきまで俺のなかを弄り回していた……意識したら、顔が熱くなった。  楠部は『朔』と下の名前を繰り返して、頬を擦り付けたり、キスをしたりと、まるで恋人の仕草だった。  おかしいだろ。俺は三百万の借金の代わりに、体を売ったのも同然なのに。  楠部は『可愛い、大好き』と抱きしめて、足を絡ませた。まだやるのかと、内心の怯えを見透かしたのか『くっついてるだけ』と囁いた。 『今、俺が世界で一番幸せ』  ピロートークなのか、楠部は大袈裟なことを言う。俺は借金が無くなったことに安堵していた。 『朔、愛してる。君だけだよ、こんな気持ちになるの』 『……ありがとう』 『君の全部が好き……朔は?俺のこと――』 「好き?」 「――っ」  体面座位で、体を揺さぶられた。こうすると楠部の長大なものが奥にあたって、気持ちが良かった。 「あっ、あっ、あぁ……っ」 「ねぇっ、好き?ちゃんと答えて」 レンタルルームの簡素なベッドは、スプリングがよく揺れた。がくがく揺さぶられて、俺は口の端から唾液を垂れ流していた。 「すっ、す、しゅき、お、奥、突いてっ、ぐりぐりし、てっぇ」  突かれると、内襞が楠部を締め付けるのが、自分でも分かった。俺の腰を支えて、下から突き上げるようにする楠部の顔が歪む。 もっと、もっと、奥にある、脳天にくるような快楽を生み出す場所。硬い凶器に、めちゃくちゃにされたかった。 「お尻振って、朔はこれが好きだね」 「うんっ、しゅきっ、あんっ、すきぃっ!」 「なにが?なにが好きなの?朔は」  楠部は俺に、下品なことを言わせるのが好きだ。小説は好きな癖に、下ネタは苦手な俺が顔を赤くするのを楽しんでいた。 「そ、聰一郎のお、おちんちんっ…あっん、っちんちん、ケツまんこでぐちゃぐちゃぁ、好きっ!」 「俺も好きだよ」  ご褒美のように下から腰を突き上げられて、体に痙攣が走った。ぐっぷりと深く、突き刺さった怒張が、なかで暴れ回っていた。 「あ、あんっ、もっと、もっとぉ」  腰を振り立てると、乳首をつねられる。ますます唾液が零れ落ちた。気持ちいい、気持ちいい。突っ込まれていれば、快楽で何も考えずに済んだ。 「もっと気持ち良くしてあげる」 「あっ」  仰向けに寝かされ、腰を掴まれた。奥まで刺し込まれた怒張が、浅い場所を責め始めた。 「うん、ああっ、ぁんっ」 「俺達、体の相性もいいんだよ」  浅い抽挿が繰り返されたら、一気に奥まで突きたてられた。俺のペニスから――何度もいかされて、薄くなった精液が、じくじくと溢れ出した。 「ねぇ、俺のこと、好き?」  俺の上で息を乱す男は、同じことを何度も聞いた。確かめるような「好き」。俺はうわ言のように繰り返した。 「っ、好き、好きぃ」  ……楠部と新宿のラブホテルでセックスをした日。  あいつは誓約書を出してきた。今後、金は楠部以外の者から借りない。俺に彼女、または結婚した時に返済する。読んで体が強張った。  これにサインしたら、もう楠部から逃げられないような気がした。  だけどいくらでも金を貸すと言われて『我慢できるの?』とベッドで囁かれた。 『もうやめるって禁止にして、後で反動がくるかもしれないよ?』 『……』 『無理しなくていいんだよ……お金はいくらでもあるからね』  甘くて、どろどろに溶けてしまいそうな睦言が続いた。俺にこの先、彼女とか、結婚できるわけないし……一生独身だったら、楠部に金は返さずにずっと 『サイン、する……』  美しい男は、目を細めていた。抱きしめられている間、ずっと『愛してる』と言われた。  それから、楠部との友人関係は歪んだ。ブラックカードを渡され、会うたびにセックスしていた。  体に負担がかかるからと、マンションに泊まれと言われて、連泊するようになった。大学から帰れば、楠部の部屋でスマフォを開く。彼の部屋に入り浸るようになっていた頃。  オンラインカジノを教えた篠田と、冬休み明けの講堂で会った。 『古柳、久しぶりじゃん!』 『おー、篠田も焼けたな』  聞くと、親が移住したオーストラリアで、年末年始を過ごしていたらしい。 『オーストラリア、カジノあってさ~、あ!どうだよ、儲かってるか?』 『えー……』  他の友人達は、ギャンブルの類は一切、やっていなかった。篠田なら『馬鹿じゃねぇの!』と笑ってくれると思った。そうすれば、楠部の金を浪費する罪悪感のようなものが軽くなるって……借金したとこぼした。 『……は?マジ?……古柳』  篠田の顔から表情が無くなった。しまったと後悔した時には遅かった。 『自分の範囲で楽しむもんでしょ、ふつー』 『あ、そうだよ、ね……あの』 『自制心ねーの、お前』  吐き捨てるように言った友人は、講堂を出て行った。  それから噂が広まるのはあっという間で、俺は悪い意味でキャンパスの有名人になった。  ギャンブルで多額の借金をしている、サラ金に手を出した、内臓を売った……根も葉もない、笑うような噂が真実だと扱われた。それは俺が違うと否定しても、話を聞いてくれる友人がいなくなったから。  でも当たり前だよな、奨学金じゃないんだ。まともな神経をしていたら、ギャンブルで借金を作った友人など、縁を切る。  大学内を一人で過ごすようになった。同時に、楠部のマンションに、俺の私物が増えていった。
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