メリーさんとファーストコンタクト

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「とにかくこのチェーンを外してください!」 「防犯の為にかけてるんだからそれ外したら意味ないだろ」 「でも先ほどわたしたちは分かり合えたはず。そう、わたしたちはすでに友人同士!」 「いや、会ってまだ間もないし」 「ですよねー」  きっぱり告げるとことさらショボーンとしていた。ちょっとだけ可哀想に見えた。 「ほら、約束通りドア開けたし、今日のところはこれで」 「……わかりました。今日のところはこれで……と見せかけて隙あり!」  メリーさんがドアを閉めようとして緩んだチェーンを外そうと手を伸ばした。俺は思わず反射的にドアを閉めた。メリーさんの手は見事に挟まれた。 「痛い痛い!  おてて千切れちゃう!」 「あ、ゴメン」  そっと力を抜くとスルリと手も抜けた。 「な、なにしてくれてるんですかー!  あのままじゃわたしの右手が分断されてミギーになっちゃうところでしたよ!」 「うん、なに言ってるかよくわからないけどそれも含めてゴメン」  素直に謝る俺、超いい子。 「とりあえず見せて」  ドアの隙間からそっとメリーさんの手を取る。妙に白い肌のせいで挟まれたところが赤くなっていた。 「そこで待ってて」
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