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その勝負で勝ちを手にしたのは秋夜の方だったわけだが、それが気に入らないのか、部外者であるにもかかわらず、こうして川東の不良連中が絡んできたというわけだ。
「正直、信じらんねえよなぁ。あの”斉天大聖”がてめえなんぞに負けたとかさ」
「嘘じゃねえってんなら、俺らにもその実力見してみなってよ!」
「ムリでしょ? 何つったって、まぐれ勝ちしただけだもんなぁ?」
「それともナニか? まぐれじゃねえってんなら、今ここで俺ら全員相手にしてみるか!?」
ギャハハハと品のない高笑いが湧き上がった時だった。
「正直うぜえ――。そこを退け!」
初動なしの一撃ストレートと共に秋夜はそう言い放った。
今の今まで秋夜の胸倉を掴み上げていた男は道端へと倒れ込み、呻き声も儘ならないままうずくまってしまった。
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