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爽やかな顔してるくせに…。 ってか、痛いっつてんの俺だけかよ! …何で皆、あんな爽やかにトレーニング出来んだよ。 これが、今まで運動してこなかった原因か…。 「おい、前嶋!隼人虐めるなよ!」 遠くから一真君の声が聞こえた。 (…一真君。) 「…和久井うるさい。集中しろ!」 顧問に怒鳴られ、一真君はしぶしぶトレーニングに戻った。 「はは、和久井のやつ本当に君が大事なんだな。」 そう言って、前嶋先輩はまたあの大人びた表情ではなく 子供みたいに歯を見せて笑っていた。 「…そうですね。」 その時、俺はなぜか、あの笑った顔と 触れられた肩がちょっと熱かった。
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