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よく見ると、2人が集めていたのは栗ではなく、
丸くうずくまっている毛虫の死骸だった。
足元に転がっているのも熟れた栗なんかではない。
全てが腹を上に向け苦悶に満ちて死んだ虫の成れの果てだったのだ。
そんなものを集めてどうしようというのだ。
わたしはその答えを聞きたくはなかったが、
こんなものどうする…と口にしようとしたところで、
食うに決まっとるやら、と、
祖母のしゃがれた声が聞こえた。
いつ用意したのかわからないが、
大人数での催しなどでしか使われないような、
巨大な鍋が用意してあった。
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