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おでんでも煮込むかのように、
今しがた拾ったばかりの栗のような死体を、
特に下処理することもなくザラザラと入れていく。
ぐつぐつと煮えたぎる湯の中に入れられたものは、
すでに絶命しているかと思っていたのだが、
もの凄い叫び声をあげ始めた。
小さなころ絵本で見た釜茹地獄のような、
罪人でも罰するかのような画と、
あの蛍光色の虫どもが、
人と変わらぬような叫び声をあげていることに、
気持ち悪さとそれゆえのおぞましさを、
そしてさらにそれを喰うなどと言う、
祖母らの得体のしれぬ思考への恐怖を感じた。
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