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「そうか。色々あるんだね。男女の付き合い方って。私とさっちみたいな人もいるしさ。さっちと初詣の子みたいな……なんだっけ、なんの関係だっけ」
「丁度いい関係」
「ああ、そう。そういう関係。世界って広いよねー」
ははは、世界って言うほど人間関係見てねーだろとさっちは、笑った。そんなこと言ったら、どこぞの民族の男女の付き合いなんて俺らの概念ぶっ飛ぶぞと言われ、槍を持ってピョンピョン飛んでいる人達を思い浮かべちょっと笑った。確かにそうだ。
「なんでも洗脳だ、洗脳。刷り込まれてるだけだよ」
「刷り込まれてるだけ……それも確かに……自信のなさも結局そうなのかな」
そのまま膝を抱えた。
「なんかさ、谷さんと付き合ってるとき、すごく谷さんの元カノと自分を比べて、ああダメだ。全然、好きになってもらえてないと思ってたんだ。たまになんか彼がわからなかったし、優しいのに、ときたま突き放されて苦しくて苦しくて仕方なかったんだなぁ」
だから、手放したんだけどもと呟いた。さっちはおうと頷いた。
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