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俺は下心あるから、めぐの下心に堂々と付け込むけどと前置きして
「めぐだって親父に見せてやりたいと思ってんじゃねーの。ウェディングドレスとか。まあ、白無垢でもいいけど」
「チマチョゴリは?」
「似合う気しないけど。いいよ。琉装でも、葉っぱでも」
「葉っぱだったら、お父さん泣いちゃうね。結婚しないほうが良かったと思われるよ」
「めぐ」と呼ばれて、肩がびくっとした。
「こうやって泊まらせてくれて、期待しないと思う?」
さっちは濡れた髪のまま私を引き寄せて抱きしめた。
顔にちょっと、雫がかかる。
「これからのこと、俺だって支えられると思うけど」
あとって、また囁くように言う。
「めぐのこと大切に感じてるし、今も」
そう言われて、瞳を閉じた。
伝わってくる温度が気持ちよかった。
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