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「やっぱり、さっち、尊敬しちゃうな」
さっちのことをとても愛しく感じた。
「ん?」
「愛って大きいね」
「そうそう。軽いからな。いくらでも大きくなれるし飛んでけるよ」
私は笑って
「私なんて、高校生のさっちは……首筋のホクロが好きだったことしか印象ないのに。あ、ホクロのこと内緒にしようと思ってたのに言っちゃった」
「首筋のホクロ? そんなの俺にあるのか。内緒にする意味もわかんねーけど。つうか、それしか印象ないわけねーだろ。もう少しあるだろ、もう少し」
「あとはさっちの浮気と」
「もういいや。バカめぐ。さっさと帰れよ」
「ふふふ。じゃあ行くね。お昼しっかり食べるんだよ」
「言われなくても食べるって」
「じゃあね、さっち」
「おう」
手を振る。さっちの大らかさが伝わってくると、温かくてまた泣きたくなった。
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