続・得体の知れない荷物は返却したい

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続・得体の知れない荷物は返却したい

「お届け物で~す!」 休日、のんびりしていると宅配便が来た。 「また?」 先週は七面鳥なんてとんでもないもんが送られてきたけど、今度はなんだ?……箱が……ない。 「…おじいちゃん?」 「はあ!?…女の子?」 配達員はサインを受け取るとさっさと帰ってしまった。 「おい!宅配便! 子供だぞ!子供!!」 どこの世界に子供を宅配する奴がいるんだ!! 送り主を見ると実家の住所に同じ名字、名前だけが聞いた事がなかった。 「誰だ!?こいつはっ!」 電話番号も書かれていた。 「…どうせデタラメだろう」 と思いつつ電話してみた。 「あっ、おじいちゃん!? ここに電話したって事は美優が着いたのね?」 「な!…誰がおじいちゃんだ!? 俺は子供どころか結婚もしてないぞ!!」 「そりゃそうよ だって未来の電話に繋がってるんだから!」 「未来?…ふざけるな! 誰がそんなことを信じるんだ!」 俺は電話口でぶちギレた。 「おじいちゃん、これ」 その時、送られてきた女の子が小さな箱を差し出した。 「ん?…これは?」 箱を受け取ると、勝手に開いて小さな俺が出てきた。 『やあ、若い時の俺、元気にしてるか? これは3Dホログラフだが、若く加工してもらった…』 俺は口をポカーンと開けて、ただ目の前を流れる3Dを見ていた。 小さな俺にいろいろ説明され、孫の時代はタイムマシンでの宅配が普通に使われるようになったらしい。 一通り説明が終わると小さな俺は消えて箱も自動で閉じた。 「…ちゃん!おじいちゃん!」 電話では女の子、つまり曾孫の母親、つまり俺の孫娘が叫んでいる。 「実は美優がおじいちゃんの時代で七五三をしたいって言うのよ こっちの時代ではもうやってないから… 私も仕事が終わったらそっちに届けてもらうから、それまで美優の面倒見てて!じゃあね!」 そう言って電話は切れた。 何がどうなってるのか呆然としていると、孫娘が宅配便で送られてきた。 「おじいちゃん!! 会えて嬉しい!」 いきなり知らない女性に抱き付かれた。 「これお土産! おじいちゃんが好きな未来のワインよ!」 ラベルを見ると2075年製となっていた。 もう驚く気力もなくなっていた。 end
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