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向き合う勇気を
お姉ちゃんが倒れてから、一週間がたった。その間にお姉ちゃんは目覚めて、ある程度回復したみたいだ。
お姉ちゃんが倒れてから一週間、ってことはつまり、お姉ちゃんと向き合うって決めてから一週間がたったことになる。
今は昼休憩。私は、意を決してLL準備室の前に来ていた。
やっぱり一人では向き合う勇気を持てなくて。迷惑だって、わかりきってるけど。頷いてくれた宮野先生にもう一度一緒に来てくださいってお願いするために。
コンコンコン。
深呼吸して、ドアをノックする。
「・・失礼します。1年3組の滝田です。宮野先生・・・。」
「・・・でね!受験結構頑張れた!!協力してくれたから一応報告!」
「そっか、彩那頑張ってたもんね。」
宮野先生はこの前、お姉ちゃんが倒れた日の放課後にいた、3年生の生徒の先輩とお話中みたいだ。
・・・これは、出直したほうがいい、かな?
「・・あ、こずえ!ごめん、ちょっとまってね。」
私がそう思っていると、宮野先生にそう呼び止められた。
「・・えっと、はい。あ、でもお取り込み中ならまた後ででも・・」
「いやいや。・・てことで彩那、」
ピンポンパンポーン。
『宮野先生、宮野先生、至急職員室までお越しください。』
宮野先生が3年生の生徒の先輩になにかいいかけたとき、放送がなった。
「呼ばれてるよ先生。」
「・・あーもう、タイミング悪いな。彩那、帰ってきたらこの前受験でいなかったときのプリント渡すからちょっとまってて。・・こずえも、ごめんすぐかえってくるから、ちょっとまっててね。」
宮野先生は慌てたようにそう言うと、準備室から出て行ってしまった。
そして、準備室には私と3年生の先輩が残された。

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