プロローグ~男子会結成

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プロローグ~男子会結成

八月頭。 三年間片思いして、四か月前にようやく告白して付き合うことになった大事な大事な彼女を、つい先日初めてこの腕に抱いた。 慎太郎は鬼の塾講師月間のさなか、俺は日々本番の準備に追われてる。 祥子とは、あれ以来数日おきに打ち合わせと称して会っているが、進展はなし。あ、当然だけどキスはしてる。毎回結構ちゃんとしたやつ。 そんなタイミングで、久々に慎太郎が一人でうちに来ることになった。 …というか、夕方携帯に「今日行くから」とメールが来ただけなんだけど。 これもしかして、齋藤に送るつもりで宛先ミス…ってことはないよな? 慎太郎がそんなアホなことをするとも思えない。 まぁどっちでもいいんだ。何の用意もしないから。 祥子が来るならともかく、慎太郎だし。 ちなみに祥子は、休み明けに学内でスピーチコンテストがあって、その準備でてんてこまいらしい。俺は語学力では完全に祥子に負けるから、何の手伝いもできない。 とりあえず何時に来るかもわからないし、俺は夕飯にしたいので、急に来たら食えるように多めのチャーハンを製作。インスタントのスープを添えて、さて食うかと思ったらチャイムが鳴った。 …いつもながら、タイミング最悪。 そう思いながら箸をおいて、玄関を開けてやった。狭い家なのでほんの数歩だ。 黙って鍵を開けて、そのまま部屋の中へ戻る。 だって祥子じゃないんだし。
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