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「多分その時に、今の俺たちと似たようなことは話してると思うんだよな」
こともなげに慎太郎が言うので、驚いた。
いやだって、祥子はそんなこと全然…
「お前もしかして、女子同士情報交換してないとでも思ってる？ むしろ男より際どいこと言ってるよ、多分」
ぽかんとしてる俺に対して、慎太郎は当然のような言い草。
「…お前はそれ、いいの？」
自分の情事が、他人に筒抜けてるってことだよな？
え、ああしてこうしてとか、言われてるってこと？
「…まぁ、俺だって結局こうしてしゃべってるし。誰かに相談したい気持ちもわかる。同性じゃなきゃ言えないこともあるし。
若菜は、お前らのことをある程度知ってるけど、俺には絶対にそれを匂わせない。川北もそうだろ？ だったら俺らもそうすればいいんじゃないの？ 大人の対応ってやつで」
そんなもんか。
っていうか、齋藤に俺と祥子のあれこれを知られているということか。
気をつけよ。
あんまりひどいことしたら、齋藤に怒られそう。
「でな。若菜はまぁ、普通っちゃ普通だけど、川北に比べれば多くの知識を持っているわけだ。俺もかなりなことをさせたし」
だから何させたんだよ、言ってみろ。
後輩男子の何人かは齋藤に憧れてるのを、俺は知ってる。
奴らに闇討ちされないように、せいぜい気を付けとけよ…言わないけど。
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