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最初のほし
幼い頃、テレビの中で戦うヒーローに憧れた。ヒーローは、何度倒れても諦めず、悪い化け物達を倒し、弱い誰かを守っていた。そんなヒーローになりたいと思った。
中学生の頃、漫画の主人公に憧れた。主人公は絶望に打ち勝ち、悪者さえも魅了して、世界に幸福を与えた。そんな主人公になりたいと思った。
人と比べてのんびりしていて、人と話すことが少し苦手な少女が、自分ではない誰かになりたいと思うのは当然のことだったといえる。特別な力が欲しい。定められた運命に抗いながら生きたい。そんな夢を抱いたまま、少女はいつの間にか法律的には大人になった。
そんな少女が見つけた、痛くて、辛くて、愛しい星のお話。
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