第7夜

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「はい。もっと、頑張ります」 にこにこと笑いながら遥は隣に立つ誠吾を見上げた。 誠吾も笑いながら遥に「良かったなぁ」と答えてくれた。 会計を済ませて病院を出ると、遥は大きく伸びをした。 皆から心配されて何もさせてもらえなかったが、やっと無罪放免になった気分だ。 「学校はどうする?青山と山田にも遥が復学するなら日にちを教えてやらないと…」 「本当に、いいんですか?お二人は、また、僕と、学校に行くの……」 「アイツらが望んでんだ。お前と学校に通いたいってな」 本当に……僕の周りは優しい人ばかりだ。 僕は本当に運がいい。 こんな優しい人達に囲まれて生きていけるのだから。 「帰ったら、僕からも、お二人にお願いして、みます」 「ああ。アイツらも喜ぶと思うぞ」 誠吾が遥の手を取った。 こんな昼間に人通りの多いところで手を繋ぐのは恥ずかしい。だが、誠吾は全く気にしていないようだ。 堂々と手を繋いでくる誠吾の手を、遥はきゅっと握り返した。 こんな人目の多いところで手なんて繋いだら遥は嫌がるかな……そう思いながらも、誠吾は遥の手を取った。 可愛い遥が人目に触れている。 道行く男性達が振り返って遥を見るのが我慢できなかったのだ。 遥は恥ずかしそうにしながらも、きゅっと握り返してくれた。 恋人と手を繋いだくらいで、こんなに浮かれちまって……俺もヤキがまわったかな…。
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