第7夜

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「二人と話せたか?」 「はい。お二人とも、一緒に、学校に、戻ってくれると……」 「だろ?アイツらも遥のことが好きだからな」 遥は嬉しそうに「僕も、黒川の、皆さんのこと、好きです」と言った。 家族愛って、よく分からなかったけどこういう気持ちを言うのだろうな。 遥がそう思っていると、誠吾が遥をぎゅっと抱き締めた。 「誠吾さん?」 「なんか……うちの奴らのことを遥が好きって言ったから……妬ける」 恋愛対象としての好きではないと分かっていても、遥の口から誰かが好きなどと聞きたくはない。 誠吾の子供っぽいヤキモチに、遥はふふっと笑った。 「愛してるのは、誠吾さん、だけですよ」 「ああ……知ってる」 「体を、繋げるのも、誠吾さんと、だけ」 「ああ……。遥は俺以外知らないもんな」 誠吾がそう言うと遥は顔を赤らめて「はい。知らないです」と答えた。 周りがどんなに遥に惚れたって、遥を誰にも渡してやるつもりは無い。 「あの時、誠吾さんじゃ、ない人に、されそうになって……。そんなこと、されるなら、死んだ方が、いいって……思いました」 「遥……………」 「誠吾さん、以外とは、したくないです」 遥の目は真剣だ。 ここまで想われて俺は幸せだなと、誠吾は堪らず遥にキスをした。 舌を絡めると傷跡をやはり意識してしまう。 「ここ、痛くないか?」 「痛くない、です」 遥はそう言うと、自分から誠吾に舌を絡めた。
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