第7夜

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「俺はちょっと事務所に行ってくるが……、リハビリの時間には戻ってくるな。午後からだったよな?」 「それが、電話が、かかってきて、先生の都合で、午前中に、なったみたい、です」 うーんと誠吾は顎に手を当てて考え込んだ。 今日は午前中に大事な会合があるが…遥を他の奴に預けて病院に出すのは心配だ。 「よし!会合はさぼって俺がリハビリについて行くか!」 「何をふざけたことを………」 誠吾が元気よく会合をさぼる宣言をしたところで、後ろから怖い顔をした山根に尻を叩かれた。 「痛っ!山根……聞いてた?」 「聞こえましたよ。今日の会合は絶対に出席していただかないと…。尾崎君のリハビリには、拓馬について行ってもらいます」 誠吾は山根の後ろで苦笑する東にチラリと視線をやると、諦めてしぶしぶ頷いた。 東なら遥のボディーガードとして申し分ない。 「東さん、よろしく、お願いします」 「よろしくお願いします。車を玄関前に回しますので…」 東は遥に頭を下げると、車を出しに去っていった。 「ほら、拓馬に任せておけば大丈夫ですから……私達も行きますよ、ボス」 「遥……何かあればすぐに電話しろよ?」 「はい。誠吾さんも、お仕事、頑張ってください」 遥は出かける支度をすると、東とリハビリを受けに出かけていった。
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