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「アイロンなんて後でいいから、こっち来いよ」
「すぐ、終わるから、待って」
遥に待てと言われて、誠吾はおとなしくベッドの上で遥がアイロンがけをするのを見ていた。
アイロンがけなんて楽しい作業ではないと思うのに、遥は楽しそうにシャツの皺を伸ばしていく。
「シャツなんか皺ついててもいいのに」
「誠吾さん、みたいに、格好良い人は、ちゃんと、してなくちゃ」
遥はそう言ってアイロンをかけ終えると、シャツをハンガーにかけてアイロンのコンセントを抜く。
そのまま、ベッドで待つ誠吾のところにやって来て、誠吾の隣にちょこんと腰掛けた。
「お待たせ、しました」
「遥………」
料理をする遥も、アイロンをかける遥も、勉強をする遥も……どの遥も可愛くて誠吾は大好きだが、ベッドの上で頬を染めながら誠吾を求めてくる遥は堪らなく愛しいと思う。
「ん………っ」
誠吾はキスをしながら遥の衣服を乱していく。風呂に入って間もない遥からは、いい香りがしていた。
「遥………ずっと抱きたかった…」
「僕も、誠吾さんと、こうしたかった…です」
久しぶりに体を重ねる行為に、遥は照れながらも誠吾に身を委ねた。
誠吾は遥の着ているものを全て取り払うと、現れた裸身に興奮を隠せなかった。
「綺麗だ……。こんな綺麗な遥、誰にも見せたくない…」
「綺麗なんかじゃ、ないですよ。腰の、傷だって、目立つし……」
遥は困ったように笑いながら誠吾のシャツに手をかけて、するりと脱がせた。
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