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「少し、残念です。先生の誠吾さんも、素敵だったから」
「俺も少し残念だよ。人目を忍んで校内でエッチなことしてみたかったなぁ」
「そんな………」
遥は赤くなって誠吾から顔を背けた。
先程までの乱れた様子が嘘のような初心な反応に、誠吾の中心がまた熱を持ち始める。
その時、遥のお腹がぐぅ……と鳴った。
「やだ…。ごめんなさい」
「いや、腹減ったな。昼飯を食べそびれたし……二人で運動したしな」
「運動って………」
ますます頬を染める遥が可愛くて堪らない。
こんな風に、また愛し合って笑いあって…。
以前よりも更に遥に対する愛情が深まっていた。
「藤代から帰る途中で何か食べればよかったな」
「あの時は、そんなに、空腹じゃなかった、ですよ」
あの時は誠吾を失いたくなくて、お腹が空くどころではなかった。
誠吾とて同じ気持ちだったのだから、昼食を食べそびれても仕方なかった。
「何か食べに行くか?起きられそうか?」
「ちょっと、しばらく、動けそうにない、です……」
「よし、じゃあルームサービス頼もうか」
誠吾はベッドから降りて置いてあったバスローブを羽織ると、ルームサービスのメニューを取りに行った。
事後の怠さなど全く無さそうな誠吾を見て、遥は自分の貧弱さが恨めしくなった。
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