第12夜

10/11
前へ
/232ページ
次へ
もっと体力をつけなきゃ。 誠吾さんと体格もだけど、体力の差がありすぎる。 『若様は絶倫なんだから…。貴方みたいな子が満足させてあげられる?』 以前冴子に言われた言葉が引っかかっていた。 誠吾さん、一回で満足したのかな。 本当はもっとしたいのに、僕の体力がないから我慢させてしまっているんじゃないだろうか。 メニューを手に戻ってきた誠吾は、遥が難しい顔をして横になっているのに気が付いた。 実は体が痛むのだろうか。 なるべく優しく抱いたつもりだが、受け入れる遥にはやはり負担だったのだろうか。 「遥どうした?やっぱり体が辛いか?」 「誠吾さん、本当に、満足できましたか?僕に体力がないから、我慢していて、本当は、もっとしたいんじゃ、ありませんか?」 「は?どうしたんだ急に?」 何をまた思い詰めているんだろうか。 遥とのセックスは最高だし、俺は十分満足しているというのに。 「俺は満足してるぞ?そう見えないか?」 「冴子さんに、言われました。誠吾さん、絶倫だから、僕じゃ満足、させられないって」 はぁ………と、誠吾は大きなため息をついた。 「冴子なんかの言うことを間に受けたのか?変なこと言いやがって。アイツ、やっぱりそのまま追い出すんじゃなかったな……」 「じゃあ、大丈夫、でしたか?」 冴子のやつ、素直な遥に何を言ってるんだか。
/232ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2799人が本棚に入れています
本棚に追加