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頬を真っ赤に染めて、遥は誠吾に抱きついた。
仕事で誠吾と離れている時間でも、指輪を見れば誠吾を感じることが出来る。
なんて素敵なプレゼントなんだろう…。
「でも、僕から、お返しできるものが、ありません」
「俺は遥からたくさん貰ってるよ」
「いえ……。僕は、誠吾さんから、貰ってばかりです」
しゅんとした表情で遥がそう言う。
誠吾は遥の頭を優しく撫でると、悪戯っぽい笑みを浮かべて遥の耳元で囁いた。
「じゃあ……今夜も俺と仲良くしてくれるか?」
「仲良く………?」
問い返した遥だが、質問の意味をすぐに悟って恥ずかしそうにこくりと頷いた。
今夜も、これからも……。
二人で甘い夜を過ごすのだと思うと、遥は幸せで堪らなかった。
「じゃあ……早速だけど…」
誠吾の言葉に、遥はそっと目を閉じる。
幸せすぎて怖いくらいだと思いながら。
この幸せが、いつまでも続きますようにと祈るのだった。
[END]
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