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「他に変わったことはなかったか?体調は辛そうじゃなかったか?」
「……はい。体育も見学されてましたし…」
遥との約束を守って青山は齋藤の一件は黙っていた。
こんなに心配している若頭が姐さんにちょっかい出してくる奴が居ると知れば、どうなるか分からない。
「本当にお前が居てくれて助かるよ。遥のこと、これからもよろしく頼むな」
「はい!」
自分の入浴中に、そんな話をしていたとも知らない遥は濡れた頭を拭きながら部屋に戻って来た。
「お風呂いただきました。誠吾さんも入ってこられますか?」
「俺は夕方入ったから大丈夫だ。ほら、ちゃんと頭を乾かせよ」
ガシガシと遥の頭を拭くと、遥はくすぐったそうに声を出して笑った。
「昨日もちゃんと乾かしてから出てこいって言ったのに……」
「すぐ乾くからいいかなって……」
このやり取りもいつものことだ。
誠吾はこうして遥を甘やかすのが大好きなのだ。
じゃれ合いながら遥の頭を乾かすと、誠吾は遥の顎をすくってキスを落とした。
「………学校行って、疲れてないか?」
「大丈夫です……」
遥は舌を伸ばして甘えるように誠吾の唇を舐めた。誠吾はその舌を絡め取り、遥の口内をゆっくり味わっていく。
上顎を擽り、歯列をなぞる。
角度を変えながら遥の口内を犯していくと、抱き留めた体からは力が抜けていき、甘い声が漏れ始めた。
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