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「どうする兄貴。山田君より先にお姫様に突っ込む?」
「いやいや。山田が苦しそうだから先に譲ってやるよ。俺は生徒思いだからな」
自分が犯されるのは決定事項のようだ。
犯されるくらいなら………誠吾を裏切るような行為をされるくらいなら……死んだ方がましなのに。
「じゃあ、山田君はここに座らせてと。お姫様はその上に跨らせて……」
「やめ……やめろっ」
「いやっ……やだ…やだあっ」
遥と山田の抵抗も虚しく、山田は椅子に座らされて遥は池田に両足を抱えられて、山田のそそり立つ屹立の上に腰を降ろされようとしていた。
こんなの嫌だ……。
山田の顔を見ると苦痛に歪んで涙を流している。
山田さんだってこんなことしたくないのに……。
遥は目を閉じた。
終わりにしよう。
自分さえ居なければ……自分が誠吾と付き合ったりしなければよかったのだ。
誠吾さんはいつも僕の心配をして、こうして僕がトラブルに巻き込まれる度に危険を侵して助けようとしてくれる。
関係ない人をこうして巻き込むのももう嫌だ。
遥は覚悟を決めると自分の舌を思い切り噛んだ。この悪夢を終わらせて皆を救うために、自分の舌を噛みちぎって死んでやろうと思ったのだ。
ぶつりと自分の歯が肉を破る音がした気がした………。
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