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「こんな夜中にどうしたん? 突然呼び出すなんて初めてだね」
私は口角を思いっきりあげて、これから起きることにわくわくしながら彼に言ったの。
「今日はミツに渡したいものがあるんだ」
彼氏のタケとは小学1年生の時に出会った。一学年一クラスしかなかったから、入学してから何をするにも一緒だったし、一緒に学んで育った家族のようなもの。
だからこそ、驚いたの。中学生の時にこの場所でタケからストレートに告白をされた時。あれから付き合い始めてもう10年になるんだね。私もタケのこと好きだったからすっごく嬉しかったんだよ。だって、タケ、なんにつけても真面目過ぎて、恋愛に興味なんてないんだろうなって思ってたもん。
2人とも25歳になって、周りからはそろそろ結婚?なんて冷やかされることが増えたんだよね。狭い田舎町だもんね。プライベートなんてないもんね。
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