最後の戦い

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十五年前、私たちは住処を追われた。 住処は汚染し、とてもじゃないが暮らせる場所ではなくなってしまった。 王である私は仲間や民たちを引き連れ、生活のできる環境を求め、移動した。 そこにはか弱い人間という生き物がたくさん暮らしていた。 彼らは私たちを恐れ、距離を置き、無知故に愚かな噂話をいくつもした。ある時は攻撃すらしてきた。 彼らは小さく、弱く、とるに足らない存在だったが、大勢でかかってこられると厄介だった。 ……もうやめてくれ。ほっといてくれ。私たちは静かに暮らしたいだけなのに。 私たちの意思は届かず、彼らは怯えた目でこちらを見て、被害者面で喚く。 恐ろしい怪物たちだ!近寄らないでくれ、なんで迷惑なんだ! それでも両者がある程度の距離を保ち、ようやく落ち着いて生活ができると思った時、勇者が生まれた。 勇者は恐ろしい力を持った仲間たちと共に旅をし、私の大切な民たちを殺してまわった。そしてついに我が城へと辿り着いた。 「これが最後の戦いだ。……負けられない戦いだ。皆のもの、私に力を貸してくれ。誇りと、安寧のために、一緒に戦ってくれ」 きっとこれはよくあるはなし
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