▼そして私は叫んだ

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▼そして私は叫んだ

<そして私は叫んだ> あいつを倒せばこの戦いは終わる。 あいつとはもうかれこれ4年ぐらい戦っている。 年中無休で現れるあいつは、俺の生活の悩みの種だった。 あいつと倒しても倒してもさらに変わりが現れる。 あいつを倒すことで、むしろ的が増えていっていると言ってもいい。 沢山現れてたあいつらを俺は幾度となく倒してきた。 あいつさえ倒せば……。 全ての元凶を倒せば……この戦いは終わるんだ! その元凶を倒すには事前の準備が必要だ。 まず、スーパーへ行く。そして、ありったけのスプレーとトラップを購入し、帰路につく。 今夜がその一大決戦の時だ。 刻々と、時が迫ってくる。 そろそろあいつが出てきてもおかしくない時間帯だ。 私は出かけたときにかいた汗を流そうとまずシャワーを浴びることにした。 これも、完璧な状態でヤツに挑むためのルーティンだからだ。 約束の時間が来た。 ヤツが現れない。一体どういうことだ。 まさかトラップにもうすでにひっかかったというのか。 そうだとしたら、ついに私の長年の戦いが終わる。 そう安心したそのときだった…… どこかから物音がする。これはヤツの足音だ。どこだ。一体どこに居る? 俺は感覚を研ぎ澄ませ、ベランダの方に向かった。 ベランダの水除け、そこに唯一の武器、スプレーのノズルを向ける。 プシュー……! その瞬間! ヤツだけではない、他の仲間たちが逃げ惑うように部屋の中に一斉に現れた。 どうしようもない。僕は無力だ。 唯一出来ることはこれしかない。そして、私は叫んだ。 ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
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