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「貴方のお父様を殺したのは私です」
カテリーナの告白に、セルゲイはカップに伸ばしかけた手をとめた。そしてまじまじと彼女を見た。彼女は微笑さえ浮かべていたが、その目は真剣だった。
23歳の青年セルゲイが、パーティーで初めてこの婦人と言葉を交わしたのは、つい3日前のことである。そこでカテリーナは、並々ならぬ好奇心をこの若者に抱いたらしく、話し終えてもなお、彼を自宅へ招きたいと申し出たのであった。そのときはあまり乗り気ではなかったセルゲイだったが、今日、所用で近くまで来て、ふとカテリーナの家がこの街路から離れていないことに思い当たり、ちょっとした気まぐれから急遽訪れたのであった。
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