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 もしかしたら、これは夢なんじゃないか。今は海岸からの帰りの車の中――いや、まだ彗星を見る前で、浜辺で眠っている最中なんじゃないのか。 「寝よう」  ノートとペンを――理解不能な目の前の全てを放り出して、僕はベッドに直行する。照明もそのままに、シーツを被って丸くなった。  目が覚めたら、仲間達に話してやるんだ。この奇妙な夢のことを――。 -*-*-*-  ……経過は、順調かね?  あ、博士。そうですね、覚醒後反応は、タイプBです。今のところ問題ないかと。  ふむ。食事は?  パックを1つ、自主摂取しました。  そうか。だが、油断ならないぞ。彼らのストレスと好奇心には、細心の注意を払ってくれたまえ。  はい、博士。  うむ。報告を怠らないように。 -*-*-*-
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