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(気づいてたんだ……)
やはり大樹は聡いと思った。
誠の胸にあるのは、どうして二人の関係性を言わなくてはいけないのか、ということだった。最初はよくわからなかったが、両親の顔を見ているうち、だんだんとその考えが強くなるのを感じていた。
「大樹の言うことはわかるし、俺的にも孫の顔を見せらんないのは悪いなとは思う。だけど、認められたいとか、許されたいとかってのはなくて……つーか、そんな理由で伝えるのはワガママみたいな感じがして」
あれからいろいろと考えて、自分なりに思うことはあるものの、きちんと言葉にならなくて黙ってしまう。
「ゆっくりでいいよ。自分の考え、まとめてから話せよ」
「ごめん」
悪い癖だと感じつつも、言われたとおりに考えをまとめる。やや時間を置いて静かに口を開いた。
「後ろめたさがあるなら、二人の関係を認めてもらえば楽になるかもだけど……言われる側の気持ちも忘れちゃいけない、と……思う」
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