2話 エピローグ それからの賢者達

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 僕は腕を組んで考える。特に考えてなかったな。  「えっと、とりあえずはどうしようかな?…また憲兵隊の宿舎にご厄介になるしかないのか?」  「それでしたら。…アニエス様。」  「どうしたの婆や?」  「アラン様に、しばらくこの屋敷で過ごして頂きませんか?」  「え!!?」  「いいの!!…婆や。」  「え!!?」  「アラン様はお家が無くて困っているようですので。…アニエス様からお誘いになってみては。」  唐突な展開に、僕は動揺する。  「あのですね、…いきなりは迷惑ではないのですか?」  「今の屋敷の主はアニエス様なので、私達は決定に従えますので。」  「いや、でも。…」  今度は僕が、何と言っていいかわからなくなった。  正直に言って嬉しい事であるが、急な事で頭が混乱する。  その時、僕の服の外が引っ張られた。振り向いたら、いつの間にかアニエスが袖を掴んでおり、こっちを上目遣いで見ており、  「お兄ちゃん…私、一緒に暮らしたい。…」  「駄目?」とさらに、少し首を傾げてくる。  あまりにも破壊力が強かった。  しかし、どうしようか悩む。だが、その間に彼女の表情が雲っていくのが見えたので、  「よろしく、お願いします。」  と、力なく僕は言ってしまった。あんなのに耐えれる筈がない。
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