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不良?なにそれ??
高校二年の春。
俺は母親と共に住み慣れた街を出た。母親の実家は街から遠く離れた田舎町で、俺を知ってるヤツなんか1人も居ない……。
「なぁ、俺…学校なんか行かなくていいからさ、仕事して家計を助けるよ……」
俺がそう言うと母親は驚いた顔でこっちを見てた。
そりゃそうだろ、今まで散々迷惑かけたドラ息子が変な事言ってるんだから。
「変な顔で見るなよ…」
「アンタ、熱でもあるのかい?」
思わず叩いてやった。
「喧嘩売ってんのか!!」
「いった~…叩かなくてもいいでしょ!!」
今度は血相変えてキレ出した。
俺なりに考えることが沢山あって、出した答えが『仕事』だった。
もちろんシンナーは辞めた。あんな事があって続けられる程、俺もバカじゃない。
族からも足を洗った。引っ越したのも理由だけど、続けちゃいけない気がした。
「とりあえず仕事するから!」
おれがそう言うと、
「アンタはそんなの考えなくていいんだよ!とゆうより、転入届はもう出したからね」
はっ??
「え!?いつだよ?」
「もう向こうを出る時には手続き済ませてあるわよ?」
「俺の了承もなしにか!?」
「了承もなにも、今までアンタの了承なんか聞いた覚えないわよ!いつも勝手にしてたじゃない」
「まぁ…そうだけどさ」
「とにかく!苦労して入る所を見つけて来たんだから行きなさいよ?ちなみに、私立なんだからあまり理事長さんに迷惑かけちゃダメよ?」
後に聞いた話によると、親の知り合いのコネで入ることが許可されたらしい。ただ条件が…
『学校に迷惑をかけない』
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