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すると、狼は銃身の閃光に気づいて咄嗟に逃げ出した。
馬之助は逃げる方へ銃口を向け、照準を合わせた。
「ズドン!」
殷々たる銃声が轟くや、硝煙を突き破った弾丸は見事に命中して狼はぶっ倒れた。即死だった。
「どうだ、見たか!」
「ほほう、てゃしたもんだがや、どえりゃあええ腕だがね。」
「そうだろ、ハッハッハ!」と馬之助は見るからに得意そうに笑った。「おい、お前のお陰もあって大物の狼が獲れた。どうだ、一緒に丸焼きにして食うか!」
「いや、わしは遠慮しとくわ。」
「何でだ?酒も奢ってやるぞ!」
「いや、わしはやらんがね。」
「飲めねえ口か?」
「そうだがね。とろくさいでしょう。」
「ハッハッハ!それじゃあしょうがねえ。」
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