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その昔、下野の国に祇園城という艶やかな城がありました。そこにとても妬み深く自惚れの強い御前様が住んでいました。
御前様はあらゆる国の中で一等美しいと専らの評判で自身もそう信じ込んでいました。
22歳の時、御前様は雪のように白い肌をした女の子を産みました。ですからその子は白雪と名付けられ、皆から白雪姫と呼ばれるようになりました。
10歳になると、白雪姫は白い肌そのままに黒檀のように黒く糸のように長い髪を持った、とても美しい姫君に成長しました。
それでも御前様は美しさに於ける頂点の座は盤石じゃと思う心に変わりはありませんでした。
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